働き方改革の二本柱であった労働時間の上限規制と同一労働同一賃金は4月までに改正法が施行されますが、人事労務関係の法改正はまだまだ続きます。中でも70歳就業機会確保を中心とした高齢者雇用の問題と、男性の育児休業取得促進を中心とした育児休業制度の改正は、今後、企業からの大きなニーズとなることが確実です。

またこうした法改正への対応だけでなく、コロナ禍における自粛生活で人々の生活や仕事に対する考え方が大きく変化しており、今後はワークライフバランスを重視する従業員の急増が予想されます。これにより、昭和型の働き方をバージョンアップしなければ、安定的な人材の確保さえもできない時代になっていくと考えられます。

そこで今回は、4月以降の人事労務関係の法改正を確認した上で、今後、社労士として求められる提案とその実務についてお話しします。

　名古屋社労士探究会は、2012年の立ち上げ以来、3月までに69回の勉強会を開催してきました。弊社（名南経営）の地元である名古屋で若手を中心とした社労士が気軽に集まって、映画を見るくらいの安い受講料で勉強会に参加でき、またなんでも相談できる同業の仲間を作ることができる場を設けたいというのがそのコンセプトでした。

　順調にメンバーは増加し、500名を超えるみなさんにご参加いただいていますが、2020年の新型コロナの発生以降、オンラインでの開催を余儀なくされ、結果的に名古屋以外のみなさんもこうした勉強と交流の場を求めているということを実感することになりました。

　そこで名古屋社労士探究会は、2021年4月より「社労士探究会」としてリニューアルし、オンラインを原則とした全国規模の勉強会として活動していくこととしました。中でも若手有資格者や受験生のみなさんが、先輩社労士の話を聞く機会を求めていることから、従来よりも講師のパーソナリティが出るような企画にしていきたいと考えています。例えば、メインテーマに加え、社労士を志した理由や開業のときの話などもお聞きしていこうと思います。

　一方、オンラインの研修だけでは、仲間づくりという点で制約が出てしまいますので、少なくとも名古屋においては、コロナの収束を待って、リアルな交流の場の開催などを検討したいと考えております。ということで、新生「社労士探究会」をどうぞよろしくお願いいたします。